コラム1・日程緩和もう13日目を迎えた夏の甲子園。 連戦はもう当たり前の時期である。 準々決勝。帝京-智弁和歌山の試合は11-12というスコアだった。 この点数になったのは何故か。 理由は2つ挙げられる。 1.今大会における打高投低の傾向の顕著な例 ex)飛ぶボール(高野連が言うには)の影響。 2.連戦 1.に関しては別のコラムで触れるとして、今回は2.に焦点を当てる。 今の高校野球において、「使える」投手を2~3人抱えているチームは当たり前である。 昔は、エースの連投。全試合全イニング、エースが投げていた。 それによって、有望な投手が甲子園での連投によって潰れていくというのは前から議論されていた。 が、数十年前から被害は出ているのに延長の回数が短くなったり、大会日程が見直されたのはここ最近。 高野連の対応の遅さには呆れるばかりだ。 話を戻す。今回の場合、智弁和歌山は3回戦と準々決勝を2連戦でこなした。 ピッチャーは複数いたが、エース竹中は前日と今日で連投である。 当然肘や肩の疲労が抜ける訳がない。 一方、帝京は間を1日おいての試合となった。 この視点で考えれば、1日でも投手を休ませることが出来た帝京の方が有利だったといえる。 しかし、試合は終盤まで智弁和歌山が大きくリードしていた。 これをどう解釈するか。 智弁和歌山が投手の疲労を打撃でカバー出来ただけの話である。 実際、この試合で出た7本の本塁打のうち5本は智弁和歌山の本塁打だ。 そして9回表、帝京は8点を獲り12-8と試合をひっくり返す。 この回の途中で智弁和歌山の先発だった竹中はマウンドを降りている。 突如9回に崩れた竹中。恐らく疲労が原因と見ていいと思う。 9回裏。帝京は投手を使いきって、背番号8番の選手がマウンドに。 油断していたのかも知れない。 が、さらに2人の「野手」をマウンドに送ったが前述の野手が本塁打を食らい、最後は押し出しで敗れるのである。 9回裏は正直この話題には余り必要ないのだが、投手がいないとゲームがここまで荒れるというのが結論であり持論だ。 これらを踏まえた自分なりの改善案を示す。 1.準々決勝の前に1日休みを設ける。 2.準々決勝は4試合を1日で行う。 3.準決勝の前に1日休みを設ける。 4.準決勝も1日で2試合行う。 5.決勝の前にも1日休みを設ける。 ・・・こうすると大会は17日間になる。 連戦するチームとそうでないチームが出ないようにする配慮である。 準々決勝、準決勝の抽選は各休養日に行う。 ちなみに、高校ラグビーは1日おきの開催である。 高校サッカーも準決勝の前に休養日を設けている。 阪神タイガースがどうのという人がいるかも知れないが、もともと甲子園球場自体高校野球のための球場であり、 ロードの長さに関しては広島の方が長いのでそういう意見については自分は説得力は皆無であると考える。 しかも、阪神は京セラドーム大阪も使っている。 延びるのは2日だけ。 ピッチャーが多くても、休みがなければ故障者は数は減っても出る事に変わりはない。 地元西東京代表、早実には優勝してほしいが、エースの斎藤は肘や肩を壊しての優勝はしないでほしいのである。 有望選手だけじゃない。他の選手だってもちろんだ。 (text by Kusu 2006.08.17) ジャンル別一覧
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